
【用語解説】
リスキリング
DXは、デジタル技術を活用して企業内の価値創造プロセスすべてを根本的に変化させ得る変革です。
DXを進めるためには、社内の人材が、デジタルに対応して業務を進めたり、新たな製品を作ったり売ったりできるように、デジタルの知識や技術を身につける必要があります。
今までの職業訓練は、社内の「いまある」部署の「いまある」仕事に対して、やり方を覚え、スキルを獲得してもらうものでした。
これに対し、『リスキリング』(Reskilling)は社内 に「いまない」仕事、「いま、できる人がいない」仕事のための新たなスキルを獲得するためのものです。
現在、離転職のために行われている短期訓練を中心とした職業訓練は、「リカレント」(recurrent、学び直し)であり、「いまある」別の仕事に就くためのものです。
10月3日に行われた第210臨時国会衆院本会議の所信表明演説で、岸田文雄首相は個人のリスキリングの支援に5年で1兆円を投じると表明しました。年功序列的な職能給からジョブ型の職務給への移行と、リスキリングの支援姿勢を打ち出しています。
参考:「リスキリングとは DX時代の人材育成になぜ必要? OJTとの違いも」
eラーニングシステム
eラーニング(e-Learning / イーラーニング)とは学びを電子化したもの、つまり、パソコンやタブレット、スマートフォンを使ってインターネットを利用して学ぶ学習形態のことです。主に学習管理システム(LMS:Learning Management System )を使用した学習を指します。
今回は、学習管理システムとして「Moodle(ムードル)」を使用し、学習履歴管理、教材配布、電子会議室によるフォローなどを行います。また、オンライン授業としてZoomを使用しますが、Moodle経由でログインすることに受講履歴をMoodleにより一元管理することができます。
参考:「eラーニングとは」
ZoomとOBS
Zoomは、パソコンやスマートフォン、タブレットなどのデバイスを使用して、オンラインでセミナーや会議を開催するために開発されたアプリケーションです。映像や音声を使ってビデオ会議や電話会議が可能です。Zoomは遠隔会議、遠隔セミナー、遠隔授業向けクラウドビデオ会議サービスとして世界中で利用されています。
Zoomは招待リンクをクリックするだけでID登録やログインなしに会議に参加できるため、普段からZoomを使わない人でも簡単に利用することができます。
参考:「いまさら聞けないZoomとは?」
パソコンを使った演習をオンライン講習で行う場合、画面共有で受講者側の画面を見せてもらうことがあります。Zoomで画面共有を行うと、カメラの画面が縮小され共有される画面が全画面を奪うように表示されます。また、画面共有は複数人同時にできず、1人の画面しか共有できません。このため、講師の画面を見てもらったり、1対1で行う場合は使えますが、複数受講の講義では使えません。
そこで今回のオンライン講習では、OBSを利用して複数人で同時に画面共有を行い、IoTプログラミング状況を確認いたします。
OBS(正式にはOBS Studio)とは、ビデオ録画・生放送ツール(“OBS”は“Open Broadcaster Software Studio”の略)で、映像・音声をキャプチャーし、フィルターやシーンの切り替えといった操作を行いながら、さまざまな動画・音声サービスへ配信することが可能なソフトです。
OBSの仮想カメラ機能により、パソコンの画面をZoomへのカメラ入力として使うことができます。
ZoomとOBSの組み合わせにより、オンライン講習中の受講生の画面を一覧で確認することができます。
マイコン ATOM Lite
「ATOM Lite」とは、「M5Stackテクノロジー社」の製品で、上位機種には液晶画面付きの「M5Stack」「M5StickC Plus」等もあります。
「ATOM Lite」には液晶画面はないですが、出力端子を2本使ってOLED液晶を外付けできます。
1個だけですが本体にボタンもあり、フルカラーLEDも内蔵されています。
サイズは縦24mm、横24mmで、高さは10mmと小型ですが、シリアル通信はもちろんWiFiも Bluetoothも使えます。
基板剥き出しではなくケースに入っていて安心して使用できます。
拡張ユニットも豊富で、これらのユニットを接続すれば、SDカードやGPS、バーコードリーダー、スピーカー、RS-232C/RS-485/CAN等の通信、リレー等を使用することができます。
「micro.bit」と同様に「ビジュアルプログラミング」の開発環境として「UIFlow」というものがあり、これを使えば「もし〜なら、こうする」のように日本語で書かれたコマンドをブロックのように組み合わせて視覚的にプログラミングが学習できるので初心者でも学びやすいです。
また、UIFlowで作成したプログラムは簡単にPython(正式にはMicroPython)に変換することができるので、本格的にプログラミンすることもできます。
※MicroPython: マイコン用に最適化されたPythonコンパイラ